YOGA

「チャレンジド・ヨガ」~視覚障がい者のためのヨガクラス~2016.6.4開催(立川会場)

2016.06.05


2016年6月4日。

午前中、空を見上げた方はいらっしゃいますか?
この日、太陽の周りを取り囲むように円形の虹がかかっていました。
日暈(ひがさ・にちうん)といって、太陽に薄雲がかかった時などに発生するそうです。

午後に入ってだいぶ雲も増えてきましたが、天気は充分持ちそうです。
紫陽花などは、曇っているくらいの方が映えて見えますね。




会場に入ると、恒例の準備運動が始まっていました。
足指や足の裏のほぐしから始めて、ふくらはぎ、股関節、上半身と弛めていきます。


さて、今回のテーマは「適時調神~湿邪を体から追い出そう!〜呼吸、身体の声に耳を澄ませて」

適時調神とは、「日々の気象の変化に適応するには、起きてから眠るまで体調を整えるために日常の生活の中で気を配りながら、さらに自分の精神面にも気を配る必要がある」という考えです。


6月といえば梅雨。
家の中にも湿気が溜まりやすくなりますね。

このような時期には、身体の中にも湿気が溜まりやすくなります。

何となく身体が重い、眠い、むくみやすい、肌荒れ・・・。
そんな症状が出ているとしたら、それは身体の中に湿気が溜まっている兆候かも。


湿度が高くなるこの季節、身体には「湿邪」という症状が表れやすくなります。
湿邪は陽気を傷つけ、気の流れを阻害します。
そんな湿邪の性質として、以下の3つが挙げられます。


・下注性:上半身よりも下半身がむくむ。

・重濁性:頭や体が重く、四肢がだるくなることもある。

・粘滞性:様々な症状が治りにくく、繰り返しやすいとも言われ、長くとどまる性質も持っている。


う~ん、出来れば関わり合いになりたくないタイプのキャラですね。


さて、身体の五臓の中で、このストーカーのような「湿邪」を最も苦手とするのは「脾」です。
ここで言う「脾」とは、ざっくり言えば脾臓も含めた胃腸の働き全体を指すと考えてください。

「脾」がダメージを受けると、下痢や食欲不振、嘔吐、腹部膨満など消化機能の障害が起こりやすくなります。

精神面では、気分が塞ぎがちになるなど、うつ症状や自律神経失調症によく似た精神症状が出る場合があります。


そんなわけで、今回のクラスは身体を作る3要素「気血水」を作る胃腸の働きを高め、身体全体の力の源になる「脾」を中心に、肝・腎など関わりの深い臓器も高めていきます。


【今回取り上げる主な経絡】
◎胃経(足の陽明胃経:あしのようめいいけい)
鼻根に発して目の下から顔をぐるりと回って首に降り、左右の胸を通ってお腹のやや中央寄り、おへその両側を降り、脚の前外側を降りて行って足の甲を通り、人差し指の外側に至ります。

◎脾経(足の太陰脾経:あしのたいいんひけい)
足の親指の先から脚の内側中央部を上っていき、ひざから太ももで脚の内側前部へ移り、お腹のやや外側を上がって行って、胸の外側を通り腋の下に至ります。

 


いつものように「あいさつ」からクラスを始めます。

安楽座(胡坐)の姿勢で座ります。
両手をお尻の下に差し入れ、身体を左右に揺すってお尻の肉をかき分けて外に出してみましょう。

お尻の一番下に、ゴリゴリとした硬い骨があります。
これが座骨。
要するに骨盤の一番下の部分ですね。

座骨をマットに付けて、骨盤が垂直に立ち上がるように座ります。
自然と下っ腹に力が籠るのを感じられるでしょうか?

両手を左右のひざの上に置き、肩の力を抜いて、頭のてっぺんを天井に向かって釣り上げられるところをイメージして、上半身を上へと伸ばしてみましょう。

胡坐が苦手な方は正座でも構いません。座りやすい姿勢で座りましょう。

正座は苦手だけど胡坐だと姿勢が安定しない。そんな方はお尻の下にクッションや畳んだブランケットなどを敷いてみましょう。
お尻の位置を高くすることで姿勢が安定します。
背中を壁に付けて座るのもよいでしょう。

姿勢が安定したら、目を閉じて自分の自然なリズムで呼吸します。
一度はーっと口から吐いて、お腹の緊張をほどいていきましょう。

自分の身体の中を行き交う空気の流れ、膨らんだり弛んだりする身体を感じながら、少しずつ、ゆっくり深い呼吸へと移っていきます。

いつしか下半身は大地と同化し、どっしりとした自分の土台が出来上がっていくところをイメージします。
骨盤、背骨は、長年の風雪に耐えてなお、太陽に向かって真っ直ぐに伸びる太い幹。
遥かな高みから、地平線のかなたまで続く深い森を見降ろす年降りた古木。

呼吸とともに、どっしりと安定した自分の姿をイメージします。

一度はーっと吐き切って、胸の前で合掌。
本日のクラスをスタートします。

最初のポーズは「壁を使ったレッグアップ ザ ウォール&ドラゴンフライ」
脚の裏側を伸ばして腎経と膀胱経を刺激するとともに、脚の重みで股関節の可動域を広げ、ここを通る脾経や腎経、肝経、胃経を刺激します。
呼吸を見つめながら、ゆっくりじっくりじんわりと、ポーズを深めていきましょう。
ここからポーズの説明です。
1. 壁に向かって体育座りの姿勢で座ります。出来るだけ身体を壁に近づけて座りましょう。

2. 上半身を後ろに倒して仰向けになります。

3. 足先を壁に沿って上に歩かせて脚を伸ばし、身体をずらして壁にお尻を付けます。
イモムシのようにもぞもぞと身体をよじりながら、お尻を壁に近づけましょう。
よじる動きが骨盤の調整にもなります。

腰に痛みがある場合や、お尻が浮いてしまう場合は、この段階で腰の下に畳んだブランケットを敷いておきましょう。

4. スペースに余裕があれば、両腕を左右に広げる、頭の先の方へ伸ばすなど、自分の心地よいと思うかたちで伸ばします。スペースがない場合は両手をお腹の上に置きます。

5. 今、股関節を支点に、壁と床で身体が90度に折り曲げられています。
座ってこの姿勢を取ると、長座で上半身を真上に立てた状態になります。

骨盤が後傾している人がこの姿勢を取ると、後ろに倒れたがる身体を支えるために、あちこち力みが出てしまいますが、壁と床を使うと、どこも力まずに同じ姿勢を取ることが出来ます。
上半身が身体の重みで床に押し付けられるので、背中が丸まることがありません。

重力に身を任せて、気持ちよく背中を伸ばして胸を開きましょう。
この姿勢で深くゆっくり呼吸します。
自分の呼吸の音に耳を傾けながら、静かに心を落ち着かせます。
吸いこんだ息が、背骨を通り骨盤へ、そしてその先へと流れていきます。
吐く息とともに身体が弛み、背骨を通って息が流れ出していきます。
呼吸を繰り返しながら、肩や背中の緊張を解いていきます。
自分の重みが身体をマットに押し付ける力、90度に折り曲げられた身体が元に戻ろうとする力、呼吸が身体を広げたり弛めたりする力、こうした力を上手に使って、身体の力みを解いていきましょう。

つま先を自分の方に向け、かかとを突き出すようにしてみましょう。
脚の裏側が伸びる感覚。ここを通る腎臓や膀胱の経絡に刺激を与えます。
梅雨時は、むくみが出やすい季節。
普段とは逆向きに掛かる重力の力を利用して、つま先に溜まった要らないものを、身体の上の方に戻していきましょう。
背中と脚が伸びているので、必然的に身体は股関節で折れ曲がります。
ここを通る脾経、胃経、肝経、腎経を刺激して、気の流れを整えます。

6. ゆっくり脚を左右に開きます。
力を入れずに、自分の脚の重さで自然に開くのに任せます。
普通の開脚前屈などと比べると、背中をマットが支えているので背中を痛めにくく、力まなくても足の重みで勝手に脚が開いていくので股関節を弛めやすくなります。

7. 眼を閉じて、静かに呼吸します。
浅い呼吸はどこかに力みがある証拠。大きく息を吐いて、身体の緊張を解いていきましょう。
このポーズのポイントは、リラックスすること。
力が抜けていけばいくほどポーズが深まります。
心地よいリズムで呼吸を続けながら、自分の身体を繊細に見つめて、力みが取れていないところはないか探してみましょう。
見つけたら、大きく吸って、大きく吐いて、力みを取っていきましょう。
腕を頭の上の方に伸ばすと、肩回りもほぐれていきます。
ひじをゆったり弛めておくと、胸の周りが伸びて呼吸が広がります。
ひざを伸ばすのが辛くなってきたら、ひざを軽く曲げても構いません。
さらに股関節に刺激が加わります。
自分の心地よい場所、心地よい呼吸を探して、ゆったりとリラックスした時間を楽しんでみてください。

8. ひざを畳んで胸の方に引き寄せ、両手でひざを抱えて丸くなります。
ひざを抱えたクレイドルのポーズ。
肩が浮いてしまう方は、ひざを抱えた腕の力を弛めて、ゆったりとマットに肩をつけていきましょう。
今まで伸ばしていた脚の裏側、背中がじんわりと元に戻っていく感覚を楽しみます。
一度お腹や脚の前側を圧迫して弛めることで、骨盤内の血行が整えられ、この時期にありがちなお腹の不調も改善されていきます。
ポーズの説明はここまでです。
心地よい(?)うめき声が聞こえてきます。
恥ずかしがらず、我慢しないで、どんどん声を出しましょう。
身体が欲するところに従って、押さえつけずに発散していきましょう。

 

次のポーズは「ブロークンウィング」
身体の重さを使って、肩甲骨を開いて刺激します。
ここからポーズの説明です。
1. うつ伏せの姿勢になります。
腰から下をゆらゆらっと動かして、お尻や脚の緊張を解いていきましょう。

2. マットにひじをついて、胸を引き上げ軽く身体を反らせます。
ひじの位置は胸よりも前の方につきます。

3. 胸の前で左右の腕を交差させて「×」のかたちを作ります。
右腕を下に置き、その上に左腕を重ねます。

4. 左手の手のひらをマットについて、右手の手のひらは天井の方に向けます。

5. 身体を右方向に転がして、右肩の上に身体を乗せます。
右腕はそのまま左方向に伸ばしておいて、マットに付いた左手で身体を支えます。

6. 自分の身体の重みで右腕の付け根を固定したら、左手で身体を支えながらうつ伏せの姿勢に戻ります。
右肩の後ろ側、肩甲骨の部分を伸ばすのがポイントです。
右腕が身体の下にあるので、うつ伏せに身体を倒すと右腕の付け根が下方向に巻き込まれ、右腕の付け根から肩甲骨の周辺が伸びていきます。
うつ伏せになった時に辛いと感じる場合は、右肩の下に畳んだブランケットなどを敷いてみましょう。

7. 姿勢を安定させたら、左腕を頭の上の方に向けて伸ばし、額をマットに近つけます。
骨盤が左右に傾かないように、骨盤の前側を下に向けます。
両脚は腰幅に開いて脱力し、力みのない状態でリラックスさせておきましょう。

8. ポーズのかたちが出来たら、自分の呼吸を見つめます。
息を吸って身体を膨らませ、吐く息で身体を弛めます。
吸う息でパンと張った身体が、空気が抜けるとともにだらんと弛んで伸びるイメージ。
呼吸を繰り返しながら、少しずつ、少しずつ伸ばしていきましょう。

このポーズでは、腕の付け根や肩甲骨の周辺を通る、肺経、腎経、膀胱経を刺激します。
湿邪は、たんが絡みやすくなるなど、のどにも悪影響を及ぼします。
身体の中に溜まった湿気が元なので、薬を飲んでも治りづらいものです。
気の流れを整え、要らない湿気を身体の外に出していきましょう。

腕の位置は動かしても構いません。
いろいろ位置を変えて、刺激される場所や強さが変わるのを感じながら、自分の心地よいところを探っていきましょう。

9. ポーズから抜けるときは、左手を身体の方に近づけ、左腕で支えながら身体を浮かせて、身体の下にある右腕を引き抜きます。
両手を額の下に敷いて、うつ伏せの姿勢でリラックスしましょう。

10. 左右を入れ替えて行います。
 ポーズの説明はここまでです。
左右を入れ替えての練習時間。
自分の身体の左右差を感じます。
最初のうちは、力んでいたり呼吸が止まっていたりもしていましたが、時間とともに弛んでいって、リラックスしたポーズに変わっていきました。



最後は、やりにくかった方の腕で本日の完成ポーズ。
1分間キープしたら、チャイルドポーズでひと休み。
伸ばした肩がじんわり温まっているのを感じましょう。


 

次のポーズは「オープンウィング」
今度は先ほどの「ブロークンウィング」の逆で、肩甲骨を背中の真ん中に引き寄せて胸を開きます。
ここからポーズの説明です。
1. うつ伏せの姿勢になります。
脇の下に隙間を空けて腕を伸ばし、手のひらを天井の方に向けます。
スペースに余裕があるようなら、両腕を真横に広げてしまっても構いません。

2. 腕のかたちはそのままで、身体を右側に転がします。
左半身をマットから離して、身体の右側が下になった横向きの姿勢になります。
伸ばした右腕が背中側に伸びています。
脚は揃えて、右脚の上に左脚を重ねます。
姿勢を安定させるため、軽くひざを曲げておきましょう。
肩周辺に痛みを感じるようなら、右肩の下に畳んだブランケットを敷いてみましょう。

3. 左腕を右腕に沿わせるように、同じ方向に向けます。
身体の後ろに向けて、両腕を平行に伸ばします。
両腕を天使の翼に見立てて、縦に羽を広げるイメージ。
腕の重みで肩甲骨が背中の中央に引き寄せられ、胸が横に広がっていくのを感じましょう。
腕のラインと脇腹のラインが交差する角度が大きい、つまり両手がお尻から離れるほど、刺激は強くなりますが、肩周辺への負担も大きくなります。痛みのない範囲で角度を調整してください。
左腕が後ろに回りきらないようなら、ひじを曲げて左手を背中につけてしまいましょう。

4. 上に乗っている左脚を立てて、左の足の裏を右ひざの後ろについてみましょう。身体の前面がさらに広がります。
右脚は伸ばしても曲げていてもどちらでも構いません。
左足の位置を変えながら、更に気持ち良く胸が広がる場所を探りましょう。
まだ余裕があるようなら、左足をマットから離して、左手で左の足先を掴みます。
鼠蹊部や左の太ももなど、縦方向の伸びが加わります。

5. ポーズのかたちが出来たら、ゆったり自分のペースで呼吸します。
目を閉じて、大きく吸って、大きく吐いて。
胸の広がり、お腹の広がりを感じます。
肩の緊張を弛めて、さらに身体の前側を大きく広げていきましょう。

6. 一度はーっと吐き切って、ゆっくりとうつ伏せの姿勢に戻ります。
両手を顔の下に敷いて、うつ伏せのままポーズの余韻を感じましょう。

7. 左右を入れ替えて行います。
 ポーズの説明はここまでです。皆、真剣に自分の呼吸、自分の身体と向き合っています。
でも、もっとリラックスしていいんですよ。
自分の顔がこわばってるな~っと感じたら、顔の筋肉も弛めていきましょう。
ぎゅ~っとしかめっ面になって、ぱっと力を抜いて弛めます。
大きく息を吸って、は~っと吐き出して。
表情筋もゆったり柔らかく、ゆる~くいきましょう。
 

さて、続いてのポーズは「ドラゴン&ドラゴンツイスト」
脚の前側~鼠蹊部、下腹部辺りを伸ばします。
このエリアを通る胃経、脾経、腎経、肝経を刺激して、気の流れを整えていきましょう。
ここからポーズの説明です。
1. ヨガマットの中央でひざ立ちの姿勢になります。
ひざに痛みがある場合は、ひざの下に畳んだブランケットを敷いてみましょう。

2. 右脚を大きく前に踏み出します。
右の足裏をマットの前の方について、足先を真っすぐ正面に向けます。
かかとの真上の位置までひざをせり出させて、右脚のすねの部分をマットから垂直に立てます。

3. 上半身を前に倒して右の太ももに近づけ、右足の両側に左右の手を並べてつきます。
両肩が両手の真上に来る位置まで、上半身を前に傾けます。
手のひらがべったりつけられない場合は、フィンガーカップのかたちにして指先だけついても、両手をグーにして親指を前に向け、折り曲げた第二関節だけつけても構いません。

4. 左脚は、ひざをついたまま後ろに伸ばします。
足の甲をマットにつけて、つま先を遠くに離していく感じで。
骨盤が傾かないよう、腰をねじって正面に向けます。(ベイビードラゴンのポーズ)

5. あごを軽く引いて、呼吸を見つめます。
吸う息で身体が膨らみ、吐く息で身体が弛むとともに、じわじわと腰が沈み、左脚の付け根が伸びていきます。
痛みがあるようなら、左脚を少し前に出して両脚の間隔を狭めましょう。
逆に、物足りなく感じるようなら、左脚をもう少し後ろに伸ばして、さらに脚を前後に開いていきましょう。

6. 今度は両手を右ひざの上で重ね、上体を起こして骨盤の上に体重を移し、頭を上げて正面を向きます(ドラゴンフライハイのポーズ)。
胸を突き出すように広げて、呼吸とともにポーズを深めていきます。

7. 右ひざから両手を離し、マットに両手をついて身体を支えながら、立てている右ひざを後ろに下げて、左脚に揃えます。

8. 揃えたかかとの上にお尻を落とし、両腕を前に伸ばして「チャイルドポーズ」。
暫しの間、ポーズの余韻を感じましょう。
ポーズの説明はここまでです。
続いて、左右を入れ替えて行います。
今度は2人1組でペアになります。
ここからポーズの説明です。
1. マットの中央でひざ立ちになります。
ペアになる相手と前後の向きを逆にして、お互いの左側に相手が来る位置でひざ立ちします。

2. 左脚を大きく一歩前に踏み出して、左ひざをマットについた左のかかとの真上の位置までせり出させます。

3. 上半身を倒して、左右の手を左足の両側に並べます。
肩の位置が両手の真上に来るように、上半身を倒しましょう。

4. 右脚は、足の甲とひざをマットにつけたまま後方に伸ばします。
呼吸とともに、腰を沈めて右脚の付け根を伸ばしていきます。

5. 両手を左ひざの上に置いて、上半身を起こします。

6. 息を吸って背骨を伸ばし、吐きながら左手を背中に回して、上半身を左にねじります。
視線を左方向に向けて、ペアの相手と見つめあいます。
男同士でも、照れずに見つめあいましょう。
ドキドキしても、呼吸を乱さないように(笑)。

7. 左手を左ひざの上に戻して、今度は反対方向にねじります。
息を吸って背骨を伸ばし、吐きながら身体を右にねじって、右手を大きく後ろに開いていきます。
胸を広げて、大きく呼吸しながらポーズを深めます。

8. 上半身を正面に戻して両手をマットにつき、左脚を右脚に揃えて四つん這い。
かかとにお尻を落としてチャイルドポーズに移ります。
ポーズの説明はここまでです。
今回はたまたま対象者がいなかったのでやりませんでしたが、Aki先生は椅子に座って行うパターンも考えてくれていました。
1. 椅子にやや浅めに腰かけて、足は腰幅に開き、両足をしっかりマットにつけます。
お尻の下にクッションなどを敷いても構いません。

2. 右ひざに左手を置き、右手は右後方に伸ばします。

3. 吸う息で背骨を立てて、吐く息でお腹から上半身を右にねじります。
右手の指先を後方遠くに伸ばします。


チャイルドポーズの間に照明が落とされて、いつしか会場は静けさに包まれていきます。
身体を伸ばして仰向けになり、「シャバアーサナ」へと移りましょう。

仰向けの姿勢で脚を腰幅程度に開きます。足先は外側に軽く傾けます。
腕は身体から離して、手のひらを天井へ向けます。

腹式呼吸で深くゆっくり呼吸します。
息を吸ってお腹を膨らませ、吐いてお腹を凹ませます。

呼吸を繰り返しながら、徐々に身体から力を抜いていきます。
軽く身体を揺すったりしながら、気持ちいい姿勢を探してリラックスしましょう。

湿邪の時期は脾臓が苦手とする時期。
脾臓をやられてしまうと、気持ち的にも物悲しくなったり、欝々とした気分になることがあります。


この時期、何となく不調を感じたら、自律神経に任せてしまうのが一番です。

身体は、自分を助けるために、守るために、いろんなサインを出してくれます。
そんな身体からのサインに耳を澄ませて、気づいた時には立ち止まって、自分の呼吸を見つめてみましょう。

浅い呼吸、早い呼吸になっていたら、大きく深呼吸して気分を変えてみましょう。
ほんのひと時、ゆったりした深い呼吸で、身体を弛めてみましょう。

副交感神経のスイッチを入れて、自分をリフレッシュするための時間を取っていきましょう。



シャバアーサナは「屍のポーズ」
一度死体となって全てを手放し、何もかも捨てて空っぽになって再生します。

控えめに鳴らされた鐘の音は、再生の時間の合図。
心臓から離れた手足の指先から、少しずつ身体を動かして、再び命の火を蘇えらせます。

 

クラスの最後は安楽座。
自分の自然な呼吸を感じながら、胸の前で合掌し、「アンジャリムドラー」の印を結びます。

胸の前のアンジャリムドラーは自らへの感謝を表します。
自分にありがとうと伝えていきましょう。
それはいつしか自分の外へと広がって、自分が大切に思う人、自分を支えてくれる周りの人、自分を取り巻く生きとし生けるものすべてに向ける感謝へと広がっていきます。
自分が幸せでありますように。
自分の大切な人が幸せでありますように。
周りのすべての人が幸せでありますように。

昨年6月にスタートした立川クラスう。
1回1回コツコツと回を重ね、いつの間にかもう1年が経ちました。
ここまで支えてくれたたくさんの方々に、ありがとう。
そして、今日ここに集った方々に、ありがとう。

そんな言葉で締め括られた2年目のクラスでした。
天空の虹は、そんな立川のクラスへの祝福のしるしだったのかもしれませんね。


PROFILE
村上 智彦

村上 智彦

所属部署:業務部

好きなもの:温泉
好きなスポーツ:トレッキング

温泉が好きすぎて、とうとう温泉ソムリエマスターになっちゃいました。
勢い余って、温泉入浴指導員、高齢書入浴アドバイザーの資格も取りました。
トレッキングは好き嫌いというより、歩かないと行けない温泉があるので必要に迫られてというか・・・(笑)。

オッシュマンズはチャレンジド・ヨガの活動を支援しています。
それは人と人との繋がりの賜物。
良いご縁に恵まれて、立ち上げのときからお手伝いさせて頂いております。

スポーツは万人のもの。
それはチャレンジド・ヨガの理念。
そしてオッシュマンズの目指すものでもあります。

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